「幽霊の正体見たり枯れ尾花」なんて諺(ことわざ)があるが、闇夜にこの
ススキを見たらさぞかし怖いことだろう。
鹿が多い地域で、スギやヒノキを伐採したあと放置していたら、このように
ススキだらけになることがある。柔らかくておいしい草や木が生えてもすぐに
食べられてしまうが、ススキは葉の縁が硬いケイ素で守られているため、最後
まで食べられずに残ってしまう。
戦前、いの町の平家平で笹を食べさせて肥やしてやろうと牛を放牧していたら、
笹の成分のケイ素で歯がすり減り、反対に痩せこけてしまったとの話がある。
牛は反芻するので、あながち大げさな話でもないような・・・
先日、背丈より高いススキを二日ほど刈ったが、肌の露出したところを葉で
切ってひどい目にあった。葉の縁がノコギリ状なのでヒリヒリして痛いのだ。