雑木林のことを「ぞうきばやし」と呼び始めたのは、徳富蘆花の著書「自然と人生」が
始まりらしい。林業ではお金にならないことから「雑」と、一括りにしている。
雑木(ざつぼく)も言い方を変えると、落葉広葉樹となる。なんといい響きではないか。
一気にヒノキやスギと同等になった気がする。いやそれ以上だ。
スギやヒノキは一部の人間は養ってくれるが、雑木は森の動植物・キノコ・微生物まで
ありとあらゆる生物を養ってくれるのだ。実に有難い。
芽吹きから新緑・紅葉・冬ざれの山などなど、精神面での恩恵も計りしれない。
ロシアはカラマツ林が主体だが、もし日本のような美しい雑木林があったなら、今の
ような悲惨な出来事は起こらなかったかも知れない。
ジャンジオノ著「木を植えた人」は有名だが、木を植えたことによって物質面・精神面
も豊かになり、村人同士の争いがなくなった。
小説はフィクションではあるが、多くのことを教えてくれる。