3月に入ってから植え付け作業。
この春も5万本以上植えるので、10年もすれば二酸化炭素の吸収に貢献
してくれる。同時に花粉もまき散らすことになるので、功罪相半ばと言う
ところか。
花粉が少ない苗木もあるが、最近では生長の早いエリ-トツリ-の要素を
兼ね備えた品種が必須条件なので、育成に手間っているのが現状のようだ。
皮肉なことに、うちで働いてもらっている若者3人はみんな花粉症。
ちょうど杉花粉の飛散するシーズンと重なり、クシャミや目のかゆみなどで
難儀している。
「花粉症なのに、なんで杉を植えなぁあかんのや!」などと言って、関西の
若者は嘆きながら植えている。自伐型林業ならぬ自爆型林業だ。
僕は花粉症はないが、黄砂はあまり好きじゃない。
万葉のころは「春霞」と言って、文学的な表現をしてその情景を愛でていたが、
砂ぼこりだと知っていたら、悠長に野点などしていなかっただろう。多分
最後に古今和歌集より伊勢の歌を一つ
春霞立つを見捨てていく雁は花なき里に住みやならへる