足立美術館は窓枠を額縁に見立て庭園を観せている。
わが家の西側の出窓も派手さはないが僕のお気に入り。
もっとも足立美術館のように毎朝毎日人の手は入れてなくて
お金のかからない手つかずの借景。
四季折々の景色を紙芝居のようにゆっくりゆっくり変えては
ここに居を構えて以来流れ続けている。
春はヤマセミが巣の材料を運ぶ姿を、夏の始めは谷風と一緒に
カジカガエルの声を届けてくれる。
秋は愁いを帯びた木々の装いを、冬は影絵のようなくっきりした
月を映してくれる。
今日は雨の日曜日。
山仕事で疲れた身体をこの出窓が癒してくれる。