以前「猿の惑星」の映画を観た。
その時もあり得ない話ではないと思って観たが、今や現実味を帯びてきた。
僕の集落では住人よりお猿さんの数が多く、畑で作っている野菜はすべて年貢と
して取り立てられる。柿やクリなどの果実も容赦ない。
なかにはレジ袋持参で、畑の大根や人参を山に持って帰るお猿さんもいるとか。
(地元の老人から聞いた話で信憑性は定かではない)
ついには「野菜を作っても無駄」だと言って、爺さんや婆さんは畑をやめたので
専業農家は一軒もない。もちろん田んぼもない。おそらく田んぼが一枚もないのは
全国でもここだけだろう。
ここは標高も高く一日の温度差が大きいので、かつては美味しい高原野菜が採れた。
惜しいことだが、お猿さんとの生存競争に負けたのだから致し方ない。
今日はせっかくの日曜日なのに、お猿さんの子守りをしている。
おてんば娘なので、口紅は塗るは顔に落書きはするはで大変。でも目がカワイイ~。
小話
ひと昔前は、「サル」は「去る」に通じて縁起が悪いことから、山師仲間では「サル」と
呼ばず「木村殿」と呼んでいたと、古老から教えて頂いた。