木の芽起こしの雨

この冬はことのほか寒かったので、春の訪れが待ち遠しかった。

 

吉野川沿いに自生しているエドヒガンの花も咲き始め、ツツジなどの

花も道路沿いの斜面に咲いている。

 

待ち侘びた春が、奥吉野の山里にも巡って来たのだ。

仕事場に向かう道々で、妻と交わす言葉も笑顔も増えてきた。

 

年を重ねる日々のなかで希望も喜びも見出しにくいが、春の訪れは

再び生きる気力を与えてくれる。

 

朝からの雨で、対岸のああちらこちらの沢すじには水の流れが戻り、

白く筋を引いている。木の芽の膨らむ音も聴こえてくるようだ。

あぁ 春はいいもんだ。

 

画像は吉野川沿いに咲いているエドヒガンの花。