危うい森づくり

この夏は雨の日が多いので、草木の伸びがやけに早い。

今しがた刈ったはずなのに、振り返るともう伸びている。

(個人的な感想で事実ではありません)

 

植物は光が少ないと光の多い方へ伸びていく性質がある。

そのため上へ上へと養分を優先的に送り細長く伸びるのだ。多分。

 

画像のスギ苗だが、幹の緑の部分が春先から伸びたところ。

1mほど伸びたものもある。成長と言うより徒長(とちょう)に近い。

徒長は、病気や風・寒枯れ・雪害などに弱く、健全な姿ではない。

山の持ち主さん、大きく育ったと喜んではいけないのだよ。

 

最近は「隔年刈り」と言った施業法が一般的になりつつある。

 それに伴い5年間のうち3回しか下刈りの補助金が出なくなった。

肥沃な土地に一年間放置された人工苗は自然発生した在来の草木との

光獲得競争に、いとも簡単に負けてしまうと言うのに。

 

省略化やコスト削減と言った、聞こえのいいお役人の言葉に惑わされて

いてはいい森に育つはずがない。最先端で働いている我々のこの声を、

どう届けていけばいいのだ

 

とりあえず今夜は息巻いているが、明日になったらまた聞き分けのいい

大人に戻っているだろう