山装う

人工林のなかにわずかに残った自然林。

古木らしきものは見えないので、おそらく過去にパルプ材や炭用の原木として

伐採されたのだろう。

その後に切株から萌芽したものや、小鳥や動物たちを介して種子散布され発芽

したものが、「天然更新」いわゆる二次林として成立したものと思われる。

 

せめて300年ほど前に生まれていたら、「明日をのみ思い煩う」こともなく、

こうした落葉広葉樹の森でひがな一日木の実を拾って食べたり、小動物を追い

回していたことだろう。想像するだけで楽しくなる。

と、そんなことを地拵えの休憩中に妻に話したら「今でもあなたは似たような

生活をしているんじゃない」と言われた。あ~ぁ、言うんじゃなかった。

 

 

「山装う季節」それもあとわずか。